そこで、南シナ海通過流が通過する海峡を開いた実験(CTRL)と閉じた実験(NOSCST)を海洋大循環モデルで行いました。その結果、南シナ海通過流が顕著になる冬(1月)、開いた実験(CTRL)では観測と同様に表層付近では北向きの流れが現れ、亜表層では南向きの流れが再現されました。それに対し、閉じた実験(NOSCST)では、表層付近で南向きの流れが最も強くなるという観測とは異なる結果が得られました。以上より、南シナ海通過流がマッカーサー海峡での流速プロファイルを形成する上で、重要な役割を果たしていることが明らかになりました。 |