ミンダナオドームの研究


 


 本研究では、特にフィリピンの沖に存在するミンダナオドームに着目しました。ミンダナオドームとは、このように北赤道海流、ミンダナオ海流、北赤道反流に囲まれた低気圧性の循環です。湧昇が起きており、周りよりも温度が低くなっています。
 多くあるドームの中でも、特にミンダナオドームを選んだのは、このミンダナオドームの位置する西太平洋熱帯が、いろいろな意味で非常に重要な海域だからです。まず、暖水プールが形成される海域であり、エルニーニョの発生に重要な役割を果たしていることが良く知られています。この海域を流れる海流は、暖水プールの形成に大きく関わっています。また、インドネシア通過流という太平洋とインド洋を結ぶ海流の上流に位置するため、全球規模の熱塩循環や気候変動においても、重要です。さらに、多くの水塊の集まる場所であるので、太平洋やインド洋の水塊分布を考える上でも重要です。



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