ミンダナオドームの研究


 


 世界の海洋には、このように多くのドームという現象が存在します。ここでは、湧昇が起きているために、等温度線がドーム型をしており、周りよりも温度が低くなっています。広い海洋に比べれば、小さな現象ですが、気候学的にも生態学的にも重要な現象であると考えられています。
 例えば、この中で最もよく研究されている東太平洋に位置するコスタリカドーム付近では、湧昇が活発なため栄養分やプランクトンが豊富で、餌になる魚が集まってくるので、クジラやイルカが良く見かけられると言う報告があります。また、この湧昇はその直上の海面水温を低下させるため、コスタリカドームの発達状況とコスタリカ沿岸地方の降水には密接な関係があることも知られています。


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