Emanuel (2020) が言うところの
Historically, observations, and more recently models, have generally preceded theory.
とはすなわち Stommelの
In contrast to the unifying role that theory plays in the exact sciences, theory in climatology is a gloss that keeps the task interesting.
のことであろう。理論が予言してそれが観測で確定といった展開(相対論の日食観測とか最近の重力波観測とか)になりにくい。最近の底層流理論とかNeptune effect とかもしかしてもう観測できれいに示されているんだろか。
だからこそ何か新しいものが「見える」ことがすなわちブレークスルーになるわけで、人々が完成度の低い観測機器を苦労して使う理由が(いまさら)分かってきたような気がする。ってこれも Stommel が書いてた。
(09 Jul 2021)
とくにお金を取りに行くときには、仮説検証の観測が豪くてデータを集める観測は「漫然」とか云われるもんだが、この圧倒的なデータ不足を見るとき漫然でいいからデータくれ、と。コストがO(1)の変化でデータ数がオーダーで変化するのが理想つーかブレークスルーだけれど。