橋本恵一さんが日本気象学会松野賞を受賞しました
日本気象学会2023年度秋季大会において、修士課程2年の橋本恵一さんが松野賞を受賞いたしました。
発表の概要は以下の通りです。
日時:2023年10月23日(月)13:30-17:00
地球システムモデルMIROC-ES2LにおけるENSO表現と動的陸上植生の関係
橋本恵一1,2, 羽島知洋2, 建部洋晶2, 片岡崇人2, 三浦裕亮1
気候モデルのうち、大気・海洋・陸面の物理プロセスに加えて陸上と海中の生態系や物質循環を陽に考慮するものを「地球システムモデル」と総称する。
海洋研究開発機構を中心に開発されている地球システムモデルMIROC-ES2Lは、モデル内で植生の成長を予測したとき、衛星観測に基づく葉面積指数(LAI)を使用する場合に比べてEl Niño・南方振動(ENSO)の振幅を過大に表現するという挙動を示す。
本研究ではLAIに関する感度実験を行い、南米大陸西岸のLAI過大評価が地表気温を下げて上空に下降流偏差をつくる一方、東部赤道太平洋では貿易風を弱化させてEl Niñoの成長を促進していることを示した。
1: 東京大学大学院理学系研究科, 2: 海洋研究開発機構