# さいきん一度読んだ論文を覚えていられないのでメモが増える。
GM スペクトルが無敵というわけではない というまとめ論文はよく理解できないながらも面白かった。たしかに内部波の非線形相互作用はそもそも出だし から書きっぷりが天下りで、正直てもとで再現できるとは思えなかった。とか言いつつも漁ってみたらいろいろ進展があったようなのでメモ。
天下りに関しては Lvov 氏が解きほぐしてくれていたようで、たとえば Lvov et al. (2010) に弱非線形を仮定したいわゆる wave turbulence theory が波数のスケーリングで GM スペクトルが出たり出なかったりする様子を調べている。方向としては鉛直密度座標にしてハミルトニアンを導入して近似、と。
ただ冒頭の Polzin and Lvov (2011) に示した通り wave turbulence theory と観測(というか GHP パラメタ化)といろいろ合わない点があったが Dematteis et al. (2022) で大きな進展があった。曰く天下り三兄弟(ES, PSI, ID) だけではなく波数空間上での "local contribution" を考えてやるとよいらしい。
なを wave turbulence theory の数値計算は Eden et al. (2019) や、Onuki & Hibiya (2018) でもなされていた。
そろそろ w.t.t. などといわず直接計算できるんじゃないかと思ったらできていた。Pan et al. (2020) がそれでネスティングして (250 m)2 × 264 層 を 6 秒ステップで 2.5 か月計算。すげー。ちなみにこの論文の Section 2 はこのあたりの話題の非常にコンパクトなまとめになっている。読めていないが、やはり近慣性からの入力と
- induced diffusion
- near-resonant interactions in its neighborhood enabled by nonlinear broadening
が効くらしい。後者が "local contribution" ということで良い?