海洋のトレーサとしての酸素同位体の「使い方」が今一つ理解できていない。なにか良い入門は、と探していたら Frew et al. (1995) の序章が分かりやすかったのでメモ。
- 蒸発は軽い分子から起こるので気体は軽めに液体は重めに。逆に凝結は重い分子から起こる。だから淡水は海水より 2 ~ 10 パーミルくらい「軽い」isotopically light。(雪から出来ている)氷河は 20 ~ 50 パーミルくらい「軽い」。
- 全球スケールでみれば低緯度で蒸発して降水しながら高緯度に向かう。よって降水は高緯度ほど軽め。
- 蒸発と違い、凝固(氷の生成)はほとんど酸素同位体比を変えない。3 パーミルくらい「重く」なるだけ。