続『センチメンタル』




03 Nov 2015

最近のワークショップ・会議の後に出てくるレポートには executive summary などというページが冒頭に付く。こなれた日本語がない単語でWikipedia (en) を見てみると executive summary は「ビジネス目的」だそうで

  1. be approximately 5-10% of the length of the main report
  2. be written in language appropriate for the target audience
  3. consist of short, concise paragraphs
  4. begin with a summary
  5. be written in the same order as the main report
  6. only include material present in the main report
  7. make recommendations
  8. provide a justification
  9. have a conclusion
  10. be readable separately from the main report
  11. sometimes summarize more than one document

などと書いてある。でもこれって(とくに 2, 5, 6, 8, 9, 10)要旨ではないの?と思うと「要旨は executive summary より短くて、論文全体のまとめではなくて中立な立場からの概要あるいは方向付け」だそうだ。一方 executive summary は「全体を読む代わりになる文書のミニチュア」。 大事なことは 批判の項に詳しいが、executive summary 「しか」読まない人が続出すること。科学の本質のひとつに情報の縮約という機能があるからしょうがないのだろうけど、細部をすっとばしてすぐ結論に!という圧力をひしひしと感じる。とくに「成果」を短時間でもとめる環境では。そんなに世の中簡単ではないよ、と。望月氏が成果の口頭発表に慎重なのは理由のある事と想像する。

とここまで書いてワークショップ・会議のレポートって科学論文じゃなくてビジネス文書だからこれでいいのだ、と納得してしまった。