いまさらだけれど古典に目を通す。二章のまとめ段落に
- (成因はなんであれ)風応力微分零の場所が北太平洋では北大西洋に比べてずっと南にある。
- 北太平洋では表層水が入れ替わらないから SST が下がる。
- 直上の大気の比湿下がって蒸発量減少。
- 北上表層水量がすくないものだから表層水の SSS 下がって対流おこらず。
という筋書きがある。そもそもの風応力分布はヒマラヤとロッキーの違いという説もあるが SST 由来だったりしたら鶏卵になってしまうような。最近の結合モデルによると陸の南北非対称と海の幅の違いが効いているらしいが。
誰かが、南アメリカ大陸と南アフリカ大陸の緯度のちがいにより高塩分水の流入が云々という話をしてたような気がするが、これに対しては以下の通り。
The main point is not that the Pacific is generally fresher than the Atlantic-this seems to be a somewhat different problem - but that the contrast between surface and deep salinities in high latitudes is so much greater.
ACC 成因問題でも気になるが、ある定常状態に「成る」機構とその状態が「維持される」機構が同じである必要性は実はない。