夜中のいなりずしではないが、最近どうにもIPVなので読む。Isentropic というのに単位がケルビンでどうにも気味が悪いと思って Gill (1982) を見たら 6.17 にちゃんと温位を鉛直座標にするのがそうだ、と書いてある。たしかにエントロピーは温度の増加関数だけれど。つらづらと (4.10.8) (4.10.9) 近辺をみるに、最近の論文で adiabatic と書いていたところは実は isentropic と書くべきだったと思い当たる。
海洋では温度とエンタルピーが equivalent と言っている。
エネルギーの式を眺めるに、圧力(示強)と体積(示量)が組になっていて、温度(示強)とエントロピー(示量)が組になっている。圧力は体積の増減の「動機」みたいな感じ方をすると、温度がエントロピーの増減の「動機」。あるいは断熱で体積を制御すると圧力が変化するように、体積固定でエントロピーを制御すると温度変化ってこれ熱か。やっぱり分からない。
温度とか体積とか圧力は五感に訴えるのにたいし、エントロピーはどうにも「感じ」つらい。苦肉の策として、同じく五感で直接わかりづらい性格に擬人化してしまったらどうだろう。自発的な変化が起こりやすいのだから、エントロピーの低い水は「やる気のある」水、高いのは「やる気のない」水。
ΔS = ΔQ/T だから同じ熱量を受け取るにしても低温で受け取るより高温で受け取ったほうが増加量が少ない。完成間近のジグソーパズルをぐちゃぐちゃにされるとやる気おおいに減少するが、始めたばかりのをぐちゃぐちゃにされても平気、とか?