『宇宙の果てまで--すばる大望遠鏡プロジェクト20年の奇跡』(小平桂一)の P.229 以降に天文学の答えがある。
- 天文学の発展が人類文明に大きな役割を演じてきた。地図、時計、暦、大航海‥。
- 天動説から地動説への転換のような人類の世界観の構築、発展。
宇宙は人間の知的営みに取って、最も挑戦的な対象であり続けた。その知的探求の結果が、人類社会に役立ってきた。基礎科学とはそういうものだ。
以下、太陽の例を挙げ
短期的に見れば学術文化の原動力として、長期的には文化文明の形成に寄与する。
と締めくくる。そのあとの「文化の享受ではなく、文化の創造」というくだりも(BPO + 帝王はさておき)うなってしまう。
振り返って海洋学を考えるに天文学のような「成功体験」が圧倒的に足りない。どうにもこうにも考えるに、Lorenz のカオスくらいしか思いつかない。すると文化になりそうなのは「定量化」ということか。混沌とした乱流からなにを定量化できるか。数回計ったくらいでは、あるいは数点で計ったくらいではあまり学べないような対象から何を学べるか。
何を言っているのか分からなくなってきた。ENSO は成功といって良いのだろうか。