国際地球観測年1957-1958年に開始されて以来50年が経過した日本の南極観測 は、探検・発見的研究の時代から、精密観測の時代へと大きな転換期を迎えてい る。2011年度から始まる第VIII期南極観測計画の重点研究観測と位置づけられ、 今後の南極大気観測の軸となる、南極昭和基地大型大気レーダー計画(PANSY) は、国立極地研究所および東京大学を中心とし、現在急ピッチでレーダー建設の 検討が進められている。本セミナーでは、大型大気レーダー観測の仕組み、 PANSY計画の概要と、主要なサイエンスについて紹介する。