場所 | 理学部 1号館 中央棟 8階 843号室 |
日時 | 12 月 13 日 (木) 10:30〜12:00 |
講演者 | 石坂 賢嗣 |
講演題目 | |
南半球のcircumglobal teleconnection patternとその長期変動について
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概要 | |
ある地点で起きた気象変化(気圧、気温など)が、遠く離れた地点の気象変化と 関連をもって変動する現象をテレコネクションという。代表的な北半球中高緯度 のテレコネクションパターンである、北大西洋振動(NAO)、太平洋/北米(PNA)パ ターンとは別にBranstator (2002)は、明瞭な導波管をもった南アジアの亜熱帯 ジェット上において、ジェットに捕捉されたロスビー波が下流側に遠方まで伝播 し、それに伴い緯度円を一周するようなテレコネクションパターン (circumglobal teleconnection pattern)がみられることを示した。しかし、 それは北半球DJFの季節平均・月平均データに統計解析を適用して得られた結果 であり、波束伝播に伴う偏差の時間発展、力学的診断については詳しく述べてい ない。 この研究では、ロスビー波のエネルギー伝播を表す波の活動度フラックス (Takaya and Nakamura 2001)を用いて、フラックスの東西平均の統計量から、両 半球、各季節におけるcircumglobal patternを調べた。南半球の極前線ジェット 上にあたる50S付近の緯度帯は東西により一様性が高いという結果が得られた。 またフラックスの長期変動についても調べ、circumglobal patternの長期変動を 調べた。 発表においてはこれまでに得られた結果について紹介する。 |