乱流混合強度のグローバルマッピング

「外部潮汐波から内部潮汐波へのエネルギー変換率の全球分布」と「内部波エネルギーのカスケードダウン過程の緯度依存性」の結果とを合わせることで、鉛直乱流拡散係数のグローバルなマッピングを世界に先駆けて行いました(図1)。 強い乱流混合は、伊豆-小笠原海嶺やハワイ海嶺などのような、低緯度域でかつ海底地形が急峻な海域に限定されていることが見て取れます。 中でも、日本近海の伊豆-小笠原海嶺付近では特に強い乱流が予想されています。 私たちは現在、この伊豆-小笠原海嶺域で大規模な観測を展開しようと計画しています。

図1: 潮汐モデルによる内部波エネルギー変換率の予測とエネルギーカスケード過程の緯度依存性とを合わせて推定された鉛直乱流拡散係数の全球分布。